~安定した水源確保で快適なアウトドア体験を~

自然に囲まれたロケーションで人気を集めているキャンプ場やグランピング施設。非日常を楽しめる一方で、「水の確保」は運営者にとって大きな課題です。そんな中、井戸の導入を検討する施設が増えています。今回は、キャンプ場・グランピング施設に井戸を導入するメリットや、導入時に気を付けたいポイントを詳しくご紹介します。


井戸を導入するメリット

1. 水道代の大幅削減

キャンプ場では、シャワーや炊事場、トイレの洗浄など水の使用量が多く、繁忙期は水道料金が膨らみがちです。井戸水を導入すれば、ランニングコストを大幅に削減できます。

特に、長期的な運営を視野に入れている施設では、初期投資を回収しやすく、経済的メリットが大きくなります。

2. 水源の安定供給

山間部や郊外では、インフラが整備されていないエリアもあります。井戸を設置することで、公共水道に依存しない独立した水源を確保でき、災害時の備えとしても安心です。

また、宿泊者の急増により水圧が下がるようなケースでも、井戸水があれば柔軟に対応できます。

3. サステナブルな施設づくりに貢献

最近では、「自然と共生するキャンプ場」や「環境に配慮したグランピング施設」など、エコやSDGsを意識した運営方針を打ち出す施設も増えています。井戸水の利用は、その姿勢をアピールする有効な手段になります。


導入前に押さえておきたい注意点

1. 水質検査は必須

井戸水は自然由来の水ですが、必ずしも飲用に適しているとは限りません。導入後は水質検査を実施し、水道法に準じた基準を満たしているか確認する必要があります。

飲用以外の用途(シャワー・手洗い・清掃)でも、定期的な検査と適切なろ過装置の設置が安全管理の基本です。

2. 設置場所の選定が重要

井戸は一度掘削すると、簡単には場所を変更できません。

  • 汚水やトイレの排水施設から十分に距離を取る
  • 車の通行がない静かな場所に設置し、騒音・振動対策も検討
  • 地盤や地下水の状況を事前調査し、水脈のある場所を見極める

以上のような要件を満たす場所を選びましょう。

3. 地元自治体の条例・許可の確認

地域によっては、井戸の掘削に届出や許可が必要なケースがあります。井戸の深さや用途により、水利権や水質に関する規制がかかることもあるため、事前に自治体へ相談することが重要です。

4. 初期費用とメンテナンス費用

浅井戸であれば比較的安価に掘削できますが、深井戸になると数百万円規模の初期費用がかかる場合もあります。また、ポンプの定期点検や水質検査など、維持管理費用も見込んで計画を立てることが大切です。


井戸導入後にできること

  • 炊事場・シャワー施設の無料開放のPR(水道代が気にならない)
  • 湧水を利用した自然体験型イベントの開催
  • 「井戸水の飲み比べ」などユニークなコンテンツ作り

こうした取り組みによって、施設の魅力やブランド力を高めることも可能です。

お客様の声|キャンプ場運営者 A様(埼玉県秩父市)

「水道代が月5万円以上→0円に。井戸を掘って本当に正解でした」

当キャンプ場は山間にあり、水道が引かれていない場所だったため、オープン当初から水の確保が大きな課題でした。タンクでの水運搬にも限界があり、思い切って井戸を掘ることを決意。
最初は「水が本当に出るのか?」「コストに見合うのか?」と不安でしたが、丁寧な事前調査と分かりやすい説明で安心できました。

掘削から設置まで約2週間。浅井戸ながら豊富な水量が確保でき、炊事場・シャワー・トイレの水をすべて井戸水で賄えるようになりました。
以前は給水車で対応していたため、月に5万円以上かかっていた水関連コストがゼロに。その分、施設整備やサービス向上に予算を回せるようになりました。

最近では「井戸水のコーヒーが美味しい」と言ってくださるお客様も多く、自然の恵みを活かした魅力づくりにもつながっています。今後は、この井戸水を活用した体験イベントも企画中です。


お客様の声|グランピング施設運営者 B様(山梨県北杜市)

「災害時にも安心。環境への取り組みに共感してくれるお客様が増えました」

私たちのグランピング施設は「自然との共生」をテーマにしており、運営方針に合ったインフラ整備を模索していました。そこで導入したのが井戸です。

導入の決め手は、災害時や停電時でも水を確保できる安心感と、エコ志向のブランディング効果です。特に都市部から来るお客様にとって、"自然の中で汲み上げた井戸水"というのはとても新鮮な体験のようで、「こういう環境配慮型の施設を応援したい」と言っていただくこともあります。

水質検査も定期的に行っており、シャワーやキッチンなどすべて安心してご利用いただいています。初期費用こそかかりましたが、5年以内には確実に元が取れる計算で、長い目で見れば導入して大正解でした。

お客様の声|千葉県南房総市・海沿いのキャンプ場運営者 C様

「潮風に負けない、安心で持続可能な水源が手に入りました」

千葉県南房総の海沿いにある当キャンプ場は、都心からのアクセスも良く、年間を通じて多くのお客様にご利用いただいています。
運営する中で悩みだったのが、繁忙期の水圧の低下と、水道料金の高騰でした。特にシャワーや洗い場が同時に使用されると水が細くなり、お客様の満足度にも影響する場面がありました。

「井戸を掘れば安定した水量が確保できるかもしれない」と思い、業者さんに相談したところ、地下10数メートルで豊富な地下水が得られることが判明。
潮風の影響も考慮し、耐塩仕様の井戸ポンプやステンレス配管を提案してもらえたのも安心材料でした。

導入後は、水圧の不安が一気に解消し、シャワーの混雑時でも安定した給水が可能に
また、「この水って井戸水なんですか?なんだか肌がすべすべします」とお声がけくださるお客様もいらっしゃいます。自然の恵みをそのまま使っていることが、施設の魅力やストーリー作りにもつながっていると感じます。

初期費用はそれなりにかかりましたが、水道代が月3〜5万円→0円になったことで2〜3年での投資回収が見込めそうです。
将来的には、この井戸水を使って海辺のサウナイベントやアウトドアキッチン体験なども企画していきたいと思っています。


まとめ|自然と共生するためのインフラ整備として

キャンプ場やグランピング施設において、井戸は単なる水源の確保手段を超えた資産です。コスト削減・災害対策・エコへの貢献という多方面の効果を期待できます。ただし、水質管理や法規制などのリスク管理も欠かせません。

当社では、キャンプ場・アウトドア施設向けの井戸掘り・水質検査・メンテナンスまで一貫して対応しております。立地や規模に応じた最適な提案をいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。